No.1 頭

No.1 頭


熱い熱い夏の午後。
蝶々がひらひらと静かな森に迷い混んで。
僕もそれについていって。
蝶々は僕を置いて高い所へ。
見えなくなって、太陽が目に刺さる。

とても暇なので、目を閉じて空気の真似。
僕の中にも透き通っていく。

熱い熱い夏の午後。
僕はけらけら笑う君をずっと見ていた。
僕もそれにつられて。
君は僕を置いて高い所へ。
見えなくなって、涙で溺れる。

とても悲しいのは、君が空気になったから。
僕の中にも透き通っていく。

どんなふうに笑えばいいの?
どうしたら忘れられるかな。
なんだか頭の中がぐちゃぐちゃです。

蝶々が消えて、幻を見た。
頭痛薬に頼る。
君が消えて、僕が見えない。
頭痛薬に頼る。

どんなふうに泣けばいいの?
慰めてくれる君はいない。
なんだか頭の中はストライキです。
もう疲れました。

どんなふうに泣いても
その涙さえこの頭が作った偽物
頭が壊れた僕は
無いものを見ようとする。


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